2016.10.25子供の虫歯予防の治療は?
お子さんの虫歯予防で一番大切なのが、親御さんによるブラッシングの仕上げ磨きをしてあげる事です。
どうしてもお子さんにとってブラッシングは億劫になりやすい傾向にあります。
そこで統計でもお子さんの仕上げ磨きをいくつになっても行っている家庭では、虫歯の罹患率も非常に低いというデータがあります。
フッソ塗布も萌出したての歯牙に対して昔から有効なのは今でも変わりません。
フィッシャーシーラントってご存知でしょうか?
これは歯の溝(フィッシャー)にフッ素を含んだ樹脂を流しこんで虫歯になりやすい所を最初から封鎖してしまう治療です。
予防なので歯牙を一切切削することなく、健康保険が適応されますし、東京ですと公費負担の医療証を提出頂けますと窓口負担も無くなります。
当院では、本人自らの意思でお口を開けられる時から治療可能と考えています。
逆に押さえつけての治療は一切行っていません。心に受けたダメージは一生消えないからです。
お子様のQOL(生活向上)にとって歯は一生使い続けなければいけない大切な機能です。
人生の駆け出しにお役にたちたいと思っています。
2016.10.24口臭の原因
口臭の原因の9割以上が歯周病の原因菌の臭いで、その他が内蔵の疾患によるものとされています。
歯周病は歯と歯の間や、歯周ポケットと言われる歯の付け根の溝に歯垢・歯石を堆積させたままにしていると、骨の吸収が起こる怖い病気です。
簡単に言うと老いを速めてしまう病なのです。
歯垢・歯石とは歯の間などに残った食物残渣を栄養源として集まった細菌の塊なのです。
日本語で”水が腐る”と言いますが、実際は細菌が繁殖した状態をさします。腐敗臭がするのも全て細菌が関与しています。
食事をしてすぐの状態でしたらブラッシングで清掃出来るのですが、時間が経ち細菌がバイオフィルムという連鎖のバリアを張ってしまったら、中々歯ブラシだけでは除去できなくなってしまいます。
このように歯垢・歯石がついてしまったら早く当院へいらしてください。
10分から15分の処置でお口の中をリフレッシュいたします。
その後はセルフケアとして夜寝る前と朝起床してからのブラッシングは必ず行い(間の時間が長いので多くの細菌が増殖しています。)、マウスウォッシュでお口全体のケアをして舌ブラシで仕上げをしたら完璧です。
2016.10.23タバコのヤニ、保険でクリーニング出来ますか?
確かにタバコは嗜好品なので健康保険の対象外になりますが、ではコーヒーやお茶などのタンニンの着色でしたら問題なく保険対象です。
健康保険では歯周病の治療としてスケーリングといった歯垢、歯石除去を行う補助として歯面清掃が行われます。
ですから、あくまでもヤニなどの着色除去はメインの治療ではありませんので、「スケーリングをしてほしい」といってください。
当院にいらした患者様は、たった10~15分の治療で皆ニコニコでお帰りになります。
2016.10.22親知らずの抜歯って、本当に痛いの?
まず上顎と下顎で大きな違いがあります。
上顎に対して下顎骨は緻密骨といわれるほどしっかりとしているので、下顎歯も強固に生えています。
それに対して上顎骨は海綿骨といわれ軽石の様に空洞が多く散乱していますので、上顎歯もやや脆く生えています。
抜歯の際行われる麻酔を一般的には浸潤麻酔という手法で行うのですが、麻酔針を歯肉に刺入して骨面に当てるように麻酔液を浸潤させる方法です。
上顎骨は上記の通り海綿骨なので非常に麻酔液が浸潤しやすいため効きが素早く現れます。
それに対して下顎骨はなかなか浸潤しづらいので効きが奏効しない際、下顎孔伝達麻酔という下歯槽神経全体を麻痺させる手法がとられることもあります。
そして痛みの大きさを決定づけるのが歯牙の萌出方向です。多くの下顎智歯(親知らず)は水平方向にはえていてほんの一部だけ口腔内に萌出しています。
完全に骨内に埋伏していてくれればトラブルフリーなのですが、一部が萌出していることによって虫歯になったり歯周病の温床になるため抜歯が検討されるのです。
次に歯根の形態です。上顎智歯(親知らず)は単根が多いのに対して下顎智歯は複根(二根から三根)でカニのはさみの様に骨を強固に挟むような形態をしています。
ですので下顎水平埋伏智歯の抜歯においては、歯肉を観音開きに切開して骨を削ったり歯牙を3分割にするなどして患者さんも大変ですが医師も大汗をかきながら抜歯をします。
当然体は外科的な侵襲に多くの反応を示して、終わるころには腫れがでます。これが一番痛い抜歯になります。
対して上顎の完全萌出している智歯の抜歯はヘーベルというテコの原理を利用した杭で一部に力を加えると自らが抜けるようにあっという間に抜歯が完了しますので、一切腫れません。
これらのように痛みを決定するのは体に対する侵襲の大きさで決定されます。
唯一ありがたいことは抜歯などの人間が作り出した痛みに対しては、痛み止め薬がより効くといわれていますのでご安心なさってください。
一番大切なことは抜歯を回避できるように日々からのブラッシングに精をだすことです。
2016.10.20インプラントとブリッジと入れ歯、何がいいの?
歯を失ってしまった所を補う方法にインプラント、ブリッジ、入れ歯があります。
それぞれ長所、短所がありますので、簡単にご説明いたします。
インプラント(人口歯根)
長所:骨と密接に癒着しますので、しっかりなんでも咬めます。また、他の歯を加工する必要がないので単独で治療可能です。
短所:まずは保険が利かないので高額です。また、メンテナンスも天然歯より大変なのに保険が利かないので永遠と治療費が掛かります。
また骨量が重要で部位によっては追加手術などでさらに費用が掛かることがあります。
ブリッジ
長所:天然歯のように一切違和感なく今まで通り何でも咬めます。保険も無理な設計をしない限り適用されます。
短所:欠損をした両隣の歯を加工しなければならないのと、平行性を保つために切削量が多く必要です。保険では前歯以外は銀歯ですので、審美性に欠けます。
入れ歯(局部床義歯)
長所:既存の歯を加工することなく作成できます。保険も一部欠損から総義歯まで全てカバーされています。
短所:着脱式のためイメージが悪い。部分入れ歯ですとクラスプというバネで既存の歯に維持をさせるので審美性に欠ける。咬合圧負担が残存歯と粘膜負担になるため繊維質の様な食物は咬みにくかったりします。
当院ではこれらのことを患者さんに説明しながら、様々な要素を考慮に入れ患者さん一人一人にあったQOL(生活向上)を提案させていただいています。